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先導する研究 アルテミス計画に向けた宇宙探査技術の研究 有人宇宙滞在技術(放射線防護技術)

将来の有人宇宙探査では、 ISSよりもはるかに長期間のミッションを、地磁気圏外の過酷な宇宙放射線環境下で行うため、 宇宙飛行士の宇宙放射線被ばくによる生体影響が大きなリスクとなります。

国際間で検討が進められている月近傍ミッション(フェーズ1:~2026年)に向け、遅くとも2020年頃までに、宇宙飛行士の被ばく線量を精度よく算定・管理し、生涯被ばく線量制限値を超えないように宇宙放射線を防護する研究を進めます。

具体的な研究

具体的には、下記の2つの研究を行います。

宇宙飛行士の被ばく線量算定の精度向上

  • ISS運用において、外部環境モデルや宇宙船形状モデルの最新化、クルー滞在場所の時間分布実績の取得方法確立により、計算解析モデルによる被ばく線量算定精度を向上します。(課題①への対応)
  • 個人線量計と同等以上の精度を目標とするリアルタイム環境計測用線量計について、ISSで実績を有する受動型線量計との比較実証を行います。(課題②への対応)また、長寿命化、小型化などの改善を行います。

遮蔽材による放射線防護能力の向上

遮蔽材の組合せや宇宙船形状の最適化により効率的に被ばく線量を低減する手法を確立し、全ての年齢の飛行士、及びISSフライト経験のある飛行士が有人火星探査ミッションに参加できるレベルまで被ばく線量を低減させます。

宇宙飛行士の被ばく線量算定精度に関する課題