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支える研究軌道上推進系の
基盤強化

人工衛星や探査機等の軌道や姿勢を制御するために使われる様々な推進装置を総称して「軌道上推進系」と呼びます。その中には大きく分けて、力は小さいけれども省燃費な「電気推進」と、大きな瞬発力を生み出すことができる「化学推進」があります。

本研究は、この軌道上推進系を有効に活用していくための戦略構築とその基盤技術力の強化を主な目的としており、現在は、電気推進であるホールスラスタ、化学推進である低毒推進系や重力天体離着用推進系、さらに電気と化学を統合した推進系、という3つのテーマを中心に研究開発を進めています。

研究の意義価値

軌道上推進系は、宇宙空間で「動く」ために不可欠な技術であり、その適用先は、地球低軌道を周回する衛星から、静止軌道衛星、月・火星やその先を目指す輸送機や探査機など、用途も規模感も多種多様です。このため、それぞれのシステムやミッションに最適な推進系をどのように研究開発し実用化していくかの戦略の構築と、その土台となる基盤技術の強化が重要となります。

研究の目標

戦略の構築

多岐に渡る推進系技術とその適用先を俯瞰し、国が定める宇宙技術戦略等の動向も反映しながら、軌道上推進系の研究・開発・利用の方向性を示していきます。

基盤技術力の強化

ホールスラスタ等の電気推進や各種の化学推進に関して、日本が新たな宇宙ミッションを自立的に遂行するために必要となる基盤技術を選定し、それらを強化していきます。

ホールスラスタ
低毒自己着火二液式推薬
(上:着火試験、下:スラスタ燃焼試験)