研究の意義価値
近年、電気推進は多くの人工衛星に搭載されるようになってきました。従来からの用途である静止軌道衛星や探査機に加えて、急成長している大規模衛星群(コンステレーション)を初めとする低軌道衛星にも多く利用されるようになり、電気推進への需要が急拡大しています。このような需要に日本の宇宙産業が応えるためには、世界と勝負できる競争力を持つ必要があるため、本研究では、短期/長期の両方の観点で、ホールスラスタを中心とする電気推進技術の競争力強化を目指しています。
研究の目標
①大型ホールスラスタ
大推力レンジの電気推進として、電力6kW級の大型ホールスラスタを世界トップクラスのQCD(性能・コスト・デリバリ)で実現し、オール電化衛星等のマーケット獲得を狙います。

②小型ホールスラスタ
需要が急拡大する低軌道衛星を主要ターゲットとして、長寿命や多サイクル数等の特徴を持つ電力1kW級のホールスラスタを武器に、マーケット獲得/拡大を狙います。また、スペースデブリ除去衛星への適用も目指しています。

③新しい技術の創出
「世界一・世界初」の技術を創出し、中・長期的な観点でのゲームチェンジを狙います。