ミッション
ISS搭載ライダー実証(MOLI)は、日本初のレーザーによる森林観測ミッションとして、森林を立体的に観測します。国際宇宙ステーションに搭載することで、全球にわたっての観測が可能になります。
森林の立体的な情報は、気候変動の予測に必要な二酸化炭素の流れや、そこに住む生物の多様性を推測することができるなど、地球環境の理解に繋がる重要なパラメータのひとつです。全球にわたって観測することで、世界規模の環境問題への貢献を目指します。
また、ライダーにて通常の光学センサでは観測できない地形の情報(Digital Elevation Model; DEM)を取得できるため、インフラとしての基礎データの取得・分析や豪雨災害などに対する防災・減災に役立ちます。
ライダーとは
ライダーは、ターゲットにレーザ光(紫外線、可視光、または近赤外光)を照射してターゲットまでの距離を測定する測量方法です。
原理として、パルスレーザーを対象物へ送信し、レーザーが対象物に当たった際の反射・散乱光が光学センサに届くまでの時間を計測して距離を測ります。
MOLIは光センサが出力する信号を時間ごとに波形として記録するため、単に対象物との距離を測定するだけでなく、波形から異なる対象物の切分け(樹木か地面か)や立体的構造の把握が可能となります。