研究の意義価値
RV-Xの研究活動は三菱重工業株式会社と共同研究で実施しているものであり、JAXAにおける過去の再使用ロケット技術研究の成果を最大限活かして研究活動を行っています。
諸外国で現在ロケットの再使用化に成功しているのは米国のみであり、日本も将来の基幹ロケットの再使用化に向けて全力で取り組む必要があります。ロケット再使用化の究極のイメージは航空機のように同一機体で高頻度にフライトすることです。 そのためには現在の使い捨てロケットの運用方法を大幅に変更する必要があり、RV-Xでその方法を確立することは将来の再使用ロケットの開発に向けて非常に重要なデータとなります。
研究の目標
RV-Xの確実な飛行試験に向け、研究の過程では様々なマイルストーンを設定しながら着実に研究を実施する必要があります。
第一次地上燃焼試験(2018年夏)
2018年夏に飛行試験に向けて重要なマイルストーンの一つである第一次地上燃焼試験を能代ロケット実験場で実施し、機体を運用する上での基本手順を確立すると共に様々な推力レベルでのエンジン性能の取得に成功しました。
第二次地上燃焼試験(2020年3月~2021年9月)
以下のデータ等の取得を目的とした第二次地上燃焼試験を4期(その1~その4)に分けて実施しました。
- エンジン推力や推力方向制御機能等の基礎特性データ取得
- 燃焼中の振動や温度環境データの取得や、地上設備の機能確認
- 飛行試験に向け、実際の飛行を模擬したシーケンスでの燃焼や推力方向制御
飛行試験に向けて
落下試験の実施
飛行試験に向け、機体改修と着陸脚による衝撃吸収特性や転倒防止特性把握のための落下試験を行いました。着陸脚による十分な衝撃吸収特性を確認することができました。
モーションテーブル試験の実施
モーションテーブル試験の目的は、実際にロケットに搭載される制御機器(姿勢センサや制御計算機)が飛行中のロケットを適切に制御することができるかを確認することです。航法センサーを三次元的に自由に回転させることができるテーブル(モーションテーブル)に載せることでロケットの姿勢を模擬し、機体側が適切に応答することを確認しました。
運用試験の実施
再使用ロケットは運用性を考慮する必要があります。飛行試験に向けて実際の実験機を用いて整備運用、機体移動、射点設置などの確認を繰り返し行うことにより、将来のロケットの繰り返し運用にも資する運用手順を確立することができました。

