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現在、社会課題の解決を目的として、人工衛星を活用した事業は、地球観測、気象観測、通信・放送、測位等、多岐の分野にわたっています。従来、個々の衛星に要求されるミッションに応じて、最適化を図った衛星システムを開発・製造していますが、要求への迅速な対応だけでなく、開発期間・コストの効率化が常に求められています。
他方、コンピュータの圧倒的な処理能力の向上を背景とし、AI、IoT、ICTなどのデジタル技術を駆使する事によって、従来の技術では不可能であった機能や、膨大なデータを短時間に処理することで新たな価値を生み出すような手法が社会に登場し、目覚ましい発展を遂げています。
本研究では、多様なミッションに対して、フレキシブル、スケーラブルにコンフィギュレーションの設定が可能となる衛星バスプラットフォームの実現を目指し、機械的・電気的モジュール設計技術、高排熱技術、SDS技術等、付加価値が高く競争力のある先進技術の研究を進めています。
これらにより、人工衛星への多様なミッション・多様な軌道(低軌道/中軌道/静止軌道等)のニーズに対し、個々に最適化した設計・製造を個別に実施するのではなく、大規模な設計変更なくコンフィギュレーションの拡大・縮小の範囲で幅広く対応することにより、従来の衛星開発に比して圧倒的な効率化が期待されます。
将来技術試験衛星(FEST)においては、これらの技術を実証し、2030年代以降の国際競争力強化や多様化する新たな宇宙利用ニーズへ迅速に対応していくことを目指しています。