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電子部品・デバイス・材料グループ

宇宙開発のライフラインである宇宙用部品の信頼性向上・高性能化などを目指し、基盤技術の研究・確立を行うと同時に、我が国の宇宙開発を進める上で必要な重要部品の研究開発を行っています。その一方、既開発部品に対しては、実証衛星や地上試験で得られたデータを反映したり、また部品データベースを構築することで、その改善および維持を図っています。このデータベースは、国内外の宇宙機関・システムメーカ・部品メーカ等に公開することにより、各プロジェクトの部品選定・調達を支援するだけでなく国際間の部品調達にも貢献しています。
また、宇宙用先端材料の開発や耐宇宙環境特性評価技術に関しても、積極的に研究を実施しています。

 

目標

我が国が自在な宇宙活動を行うための宇宙機システムに必要な電子部品を「必要な時に、適切な価格で入手できる状態を持続的に維持する」ことを目標に、重要部品の国産化、国産部品の競争力(性能・品質・価格)の維持、および国内の部品開発能力の継続的維持、部品入手経路の冗長化等による海外事情の影響低減などの活動をしています。
また、宇宙環境に曝される熱制御材、光学材料を主な対象に、機能化、耐熱化のための材料研究及び耐宇宙環境性を付与するための表面改質技術の研究を進め、高機能でかつ耐宇宙環境性に優れた先端材料の創製を目指します。材料評価技術、宇宙環境模擬・解析技術の研究を進め、宇宙機用材料設計を可能とする材料データベース、評価技術の確立を目指します。

 

電子部品の開発

宇宙用開発部品
宇宙用開発部品
DC/DCコンバータ
宇宙用開発部品
宇宙用開発部品
200MIPS 64bitMPU
自在な宇宙活動を実施するために必要な性能、品質を満たす部品で国内外から調達できないものや、国外から調達できても情報が不足し、十分に活用できないものは、戦略性の高い電子部品として国産品の開発を進めています。開発にあたっては、特に部品の品質を確認するための部品評価作業に重点をおいて進めています。

電子部品の耐放射線性の研究

シングルイベント評価用照射設備
シングルイベント評価用照射設備
宇宙空間では、その放射線環境が電子部品に与える影響を無視することができないため、ロケットや人工衛星等の宇宙機で使用される電子部品は、耐放射線性を有することが必要です。一方、近年は宇宙機に対して小型軽量高機能化、開発コストの低減がより一層強く要求されていることから、最先端技術を宇宙機に適用したいという要求も年々大きくなってきています。そこで、日本原子力研究開発機構や放射線医学総合研究所と共同で、新しい材料や構造を持った半導体デバイスに対する放射線の影響を研究し、その耐放射線性評価技術の確立を図っています。
 

民生用電子部品の宇宙適用性の研究

ウィスカの成長
ウィスカの成長
微細加工技術(MEMSプロセス)の研究
微細加工技術(MEMSプロセス)の研究
民生用電子部品、実装技術等について、放射線試験、環境試験等を行い、宇宙機への適用の可能性について研究を行っています。一例として、近年環境への配慮から使用が制限されている鉛については、端子部に鉛を使用しないことによる「ウィスカ」と呼ばれる金属結晶成長のリスクが高まっています。民生部品の採用にあたり、新たな対策が必要となっており、必要に応じて熱衝撃試験等によりウィスカ成長に関するリスク評価を行っています(右上図)。また、宇宙用として必要となる評価項目、および品質を保証するために必要な評価試験の研究を行っています。特に、近年自動車や携帯電話などへの応用が進んでいるMEMSデバイス(半導体技術を用いた可動部を有する部品)については、振動・衝撃・放射線を始めとした各種試験を行い、その宇宙適用性評価を進めると同時に、設計・試作を自ら行うなど、新たな取り組みを進めています(右下図)。また、宇宙用電子機器の小型・高機能化を実現するための高密度実装技術の研究をはじめとして様々な要素技術についても研究しています。

宇宙用先端材料の研究

「材料の研究」は、ロケット、人工衛星、「きぼう」(JEM)等の各プロジェクトに必要な材料技術の向上、蓄積を図ると共に、その成果を各プロジェクト等に適切に、積極的に反映していくことを目的として、体系的に実施しています。

国際協力の推進

民生用部品と比較して宇宙用部品の市場が極めて小さいことから、部品の安定供給を目指した国際協力も積極的に推進しています。国内外の宇宙機の開発途上で発生した不具合や市場動向など、必要な情報を共有し、いち早くユーザに届けることも重要な作業です。また、開発した部品をより広く利用していただくために、軌道上実証の機会を利用することも重要です。このため、海外宇宙機関と協力し、最新の宇宙用電子部品の宇宙実証に向けた検討を進めています。