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飛行機のように滑走路から離陸し、地上と宇宙の間を何度も行き来する完全再使用型宇宙往還機(スペースプレーン)を実現するためには、現在のロケットとは異なる形態やエンジンシステムを採用することが望ましいと考えられています。JAXAでは、その一環として2段式スペースプレーン(図1)の第1段機体への搭載を目指した極超音速で飛行する予冷ターボエンジンの研究を進めています。予冷ターボエンジンの仕組みは、航空用のターボジェットエンジンと非常に似ていますが、吸入した空気を燃料の液体水素(-253℃程度)で冷却することで空気の密度を上げて、大きな推力を出すことができるのが特長です。吸入した空気を冷却することで飛行範囲も広がり、マッハ数0〜6程度までの広い範囲で作動させることができます。予冷ターボエンジンは、可変インテーク、予冷器、コアエンジン、ラム燃焼器、可変ノズルと大きく5つの部分に分けられます(図2)。
図2 予冷ターボエンジン全体図
JAXA研究開発本部では、1986年より、液体水素を燃料とする予冷ターボエンジンの研究開発を行ってきました。これまでに、推力500kgのサブスケールエンジンを用いた地上システム燃焼試験や可変インテーク、予冷器、ターボエンジン、ラム燃焼器、および可変ノズル等、要素の性能取得実験を行ってきており、それぞれ、実際の使用環境を模擬した条件で正常に作動することを確認しています。また、エンジンの耐熱性および性能向上に欠かせない耐熱複合材料の研究やエンジンを実証するための飛行試験の検討も進めています。
今後の、研究開発スケジュール(案)を図3に示します。これまでに地上試験で取得したデータをもとに、高速環境下での飛行実証試験を目指した研究を進めていきます。当面は、エンジン要素および全体の性能向上を進めるとともに、エンジンの軽量化や制御方法の確立を含めた基礎となる技術を積み上げていきます。将来的には、エンジン全体の飛行実証試験を経て、スペースプレーンへの搭載を目指して行きたいと考えています。
図3 2段式スペースプレーン研究開発スケジュール(案)
各研究内容について、詳しくは下記をご覧下さい。
エンジンシステム
可変インテーク
空気予冷器
コアエンジン
ラム燃焼器、可変ノズル
耐熱複合材料 |
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